口の中でキャラメルを転がしながら、五月の暖かい光を感じながら。
けものの匂いが立ちこめる動物園で、理不尽すぎる程の大きな悲しみに出会う。
「らいおんはなんでおこってるの?」「怒ってはいないよ。あれが普通なんだ」「もうお弁当にしましょうね」
大好きな筈のウィンナーはあまりおいしく感じられなかった。
2010年2月10日水曜日
2010年2月9日火曜日
Road to Everywhere #2
時折、既視感のような、郷愁のような得体の知れない感情が私を驚かせる。それは香りや音が呼び起こすイメージである事が多い。
雨の日の革製の車のシートの匂い。
雨の中、傘も無く困っていた迷子のわたしを拾い上げてくれて、家まで送ってくれた親切なレインコートのおじさん。ダッシュボードからヌガーをひと掴み、わたしのポケットに入れてくれた。ウィンストンと書いてある赤いたばこの箱。おじさんの頭は卵形できれいに剥げていて、お風呂上がりのような清潔さ。
でも、そんな事は実際には起きなかった。呼び起こされたイメージが重なり合って嘘の記憶を生成する。ただそれだけ。
雨の日の革製の車のシートの匂い。
雨の中、傘も無く困っていた迷子のわたしを拾い上げてくれて、家まで送ってくれた親切なレインコートのおじさん。ダッシュボードからヌガーをひと掴み、わたしのポケットに入れてくれた。ウィンストンと書いてある赤いたばこの箱。おじさんの頭は卵形できれいに剥げていて、お風呂上がりのような清潔さ。
でも、そんな事は実際には起きなかった。呼び起こされたイメージが重なり合って嘘の記憶を生成する。ただそれだけ。
Road to Everywhere#1
写真や動画があたりまえに存在する時代に生まれ落ちた私たちに於いては、全ての記憶の光景は共有化されている。
借り物の記憶のハイウェイを、レンタカーでドライブしよう。
借り物の記憶のハイウェイを、レンタカーでドライブしよう。
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